赤外線診断とは、物体や構造体の異常や問題を検出するために赤外線技術を使用する診断方法です。赤外線は、目に見えない電磁波の一種であり、物体が放射する熱エネルギーを検出することができます。
赤外線診断では、被検査対象物体の表面温度分布を可視化し、温度の異常やパターンの変化を検出します。この温度の異常は、材料の劣化、組織の欠陥、電気的な問題など、さまざまな要因によって引き起こされる場合があります。
具体的な赤外線診断の手順は以下の通りです:
- 赤外線カメラの設置: 被検査物体の表面から赤外線を受信するための赤外線カメラを設置します。
- 撮影とデータ収集: 赤外線カメラが被検査物体の表面をスキャンし、赤外線画像を撮影します。この画像には、物体の温度分布が色や明るさの違いとして表示されます。
- 解析と異常の特定: 赤外線画像を解析し、温度の異常やパターンの変化を検出します。異常が見つかった場合、その原因を特定して問題の解決策を提案します。
赤外線診断は、建築物や構造物の維持管理、機械設備の健全性確認、電気設備の点検など、さまざまな分野で活用されています。その非破壊性と高感度の特性から、早期に問題を発見し、効果的なメンテナンスや修理を行うのに役立ちます。
弊社は、従来の赤外線カメラと赤外線カメラを搭載したドローンの両方を有しており、上空からも赤外線カメラで撮影することができます。
ドローン赤外線診断は、ドローンを使用して赤外線技術を適用し、構造物や施設などの異常を検出する方法です。通常の赤外線診断と同様に、物体の表面温度分布を赤外線カメラによって撮影し、温度の異常を検出しますが、この場合にはドローンが空中から対象物を撮影します。
ドローン赤外線診断の手順は次の通りです:
- ドローンの準備と飛行: 赤外線カメラを搭載したドローンを準備し、空中に飛行させます。ドローンは対象物を安全に周回し、必要な範囲をカバーします。
- 赤外線画像の撮影: ドローンからの高度な視点から、赤外線カメラが対象物の表面を撮影します。これにより、対象物の表面温度分布が可視化されます。
- データの収集と解析: 撮影された赤外線画像を収集し、解析します。温度の異常やパターンの変化を検出し、異常を特定します。これにより、潜在的な問題や欠陥を発見し、修理やメンテナンスが必要な箇所を特定します。
- 報告と対応策の提案: 赤外線画像を分析した結果を報告書としてまとめ、必要な対応策や修理方法を提案します。必要に応じて、さらなる調査や追加の検査が行われることもあります。
ドローン赤外線診断は、建築物、構造物、電力設備、パイプラインなど、広範囲の対象物の健全性や安全性を評価するのに役立ちます。高度な視点から対象物を詳細に調査できるため、効率的で迅速な診断が可能です。
ご質問・ご依頼をお考えの方は、お問い合わせフォームより、気軽にご連絡をお待ちしております。